食前デザートダイエット
2008.08.27
ひとことで言うと:最初にご褒美、あとは我慢。
ダイエットガイド 河口哲也
■■ 食前デザートダイエット発案者プロフィール ■■
小野村健太郎(おのむらけんたろう)。産業医科大学卒。おのむら医院院長。著書に「3日でやせる!夜だけゼリーダイエット/マキノ出版」
■■ 食前デザートダイエットの概略とポイント ■■
アトキンス式ダイエット法をはじめ、炭水化物を制限するダイエット法は30年以上も昔から提唱されてきました。ごはんやパンなどに含まれる炭水化物は、生きていくためには必ずしも食品から摂取しなければならないものでは(必須性がある栄養素では)ないため、ダイエットのために、まずはそこらか制限していくという考え方には一理あります。
また一方で、炭水化物は血糖値を上げやすく、その結果、高揚感を与えたり、満腹感を得やすくするなどの特徴もあるため、その特徴を積極的に利用するダイエット法も以前からあります。例えば、食前に飴をなめたり、フルコースを逆の順番で食べる逆フルコースダイエットなど。
食前デザートダイエットは、前者の低炭水化物ダイエットと、後者の炭水化物を先に食べるダイエットのちょうど中間的なダイエット法です。
主なルールは次の5つ。
【ルール1】毎食の20~30分前に50~70kcalの炭水化物を食べる。
50~70kcalの炭水化物のイメージは、大福もちなら約半分。ショートケーキで言えば1/3程度。アイスクリームなら約1/2カップ。みたらし団子2本。板チョコは小分けした3ブロック。クッキーなら2枚程度です。
【ルール2】炭水化物といっしょに無糖の炭酸水やコーヒーなどの水分をとる。
水分を多めにとると、満腹感を早く感じやすくなります。また、コーヒーや紅茶は苦めにすると炭水化物(糖など)がより甘く感じられるので満足感が増します。
【ルール3】夕食は食前の炭水化物以外は炭水化物を食べない。
食前デザートダイエットのポイントはこの夕食のとり方にあります。食前の炭水化物を除いて、夕食は肉や刺身、葉野菜など炭水化物を多く含まないものを食べるようにしてください。
【ルール4】できれは食後に運動をする。
特に夕食後に軽い運動をすることがすすめられます。余分なエネルギーを消費してから寝ることで、よりスムーズにダイエットがすすみます。
【ルール5】お酒は蒸留酒にする。
ビールや日本酒、ワインなどにくらべブランデー、ウイスキー、焼酎などの蒸留酒は糖分が少なく短期間でエネルギーとして消費されます。
そこで、食前デザートダイエットにおいては、お酒をの飲むのであれば蒸留酒がすすめられています。量的にはウイスキーならシングルの水割りを3杯程度まで。
■■ 食前デザートダイエットの落とし穴 ■■
食前デザートダイエットでの成功率は、書籍等によるとほぼ100パーセントと謳われています。
しかし、現実的にはこの程度の枠組みのダイエット法で100パーセントに近い成功率とはとても信じられません。もし、仮に100パーセントの成功率であるとすると、それはダイエット法が秀逸であるというよりも、小野村医師個人のダイエット指導者としての指導力が卓越しているとうことでしょう。その点、メディアが食前デザートダイエットを紹介する際に使う謳い文句と食前デザートダイエットの実力とのギャップには注意が必要です。