「ハワイ・ダイエット」のダイエットガイド的解釈(執筆:河口哲也)
細かいルールははいろいろあるとしても、基本的にはハワイ・ダイエットはセミベジタリアンということですね。私がハワイダイエットの特徴をあげるとしたら、次の5つです。
1 主食は精製度が低い糖質を食べる
これは比嘉君も書いていますが、主食は米なら玄米にして、麦ならば全粒粉で作ったパンやオートミールにします。ハワイダイエットを実践するには、まずは主食から変えましょう。
2 野菜は二番目に多く食べる
主食の次に多く食べる食品を野菜にします。穀物と野菜で主なエネルギーを摂るというのがハワイ・ダイエット流の食生活です。
3 たんぱく質は主として野菜、豆から摂る
たんぱく質は人間が生きていく上で必ず一定量摂らなければならない必須栄養素です。ハワイ・ダイエットではこのたんぱく質を野菜や豆から摂ることがすすめられています。
つまり動物由来ではなく植物由来のたんぱく質を摂りましょうということです。
主食として食べる玄米などにもたんぱく質はある程度含まれていますので、神経質になりすぎることはありませんが、それにプラスする形で豆類などを食べるようにします。
4 動物性食品は1日30g以内
肉や魚介類を食べるとしたら、1日30gまでにします。卵1個が60gくらいの重さですから、肉や魚介類はほとんど食べられないのと同じです。この点、肉が好物の方にはハワイ・ダイエットはおすすめできません。
5 脂(油)はできるだけ摂らない。
できるだけ脂(油)は食べないにします。特に避けるべきは飽和脂肪酸(ほうわしぼうさん)と呼ばれる油です。飽和脂肪酸は動物性の油脂に多く含まれていますが、パーム油などの植物性の油にもそれを多く含むものがあるので植物性の油なら大丈夫と単純に考えてはいけません。ハワイ・ダイエット中に油を使うとしたらオリーブオイルがおすすめです。
ハワイ・ダイエットに思うこと
第二次世界大戦後の日本人の食生活の変化のことを「食の欧米化」などということがありますが、日本より先に食が欧米化したのが今から約100年前の1898年にアメリカ合衆国に併合されたハワイ諸島です。
そういう意味では、ハワイは食の欧米化の大先輩で、ある意味日本の未来の姿として注目する必要があります。
また、食の欧米化以前の食生活が、穀物と豆類、そして野菜、魚介類を中心とした「日本型食生活」と似ていたとうい点も興味深いところです。
ただ、ハワイ・ダイエットはどちらかと言えば、欧米型(ハワイ型)の過度の肥満者向けのダイエット法なので、それほど太っていない(肥満ではない)方が美容目的に取り組んでもほとんど効果はないであろうことはお知らせしておく必要があるでしょう。
なお、聞くところによると発案者の一人、大田且子先生は元沖縄県知事の大田昌秀氏のご親族とのこと。沖縄県在住のダイエットガイドとしては、機会があればお会いしたい先生のお一人です。