2011.9.16

ひとで言うと：三大栄養素の固め食い

ダイエットガイド　河口哲也

Judy Mazel（ジュディ・マゼル）。1943年生まれ。シカゴ出身。ハリウッド舞台女優。76kgあった体重を自身の考案したダイエット法で30kgの減量に成功。そのダイエット法を記した「The New Beverly Hills Diet」がベストセラーになり、一躍時の人となった。その後、ビバリーヒルズにクリニックを開き、肥満予防に努める。

ビバリーヒルズ（パイナップル）ダイエットとは、私たちが口にする食品の消化、吸収、代謝を司る酵素と呼ばれる物質の働きを最大限に利用することで、痩せやすい体内環境を整え、痩せようとするダイエット法です。

私たちは、食べ物を口にした時、口、胃、腸などの消化器官を使って食品の消化、そして栄養の吸収を行ないます。

例えば、口では食品を歯で砕き細かくした上で、唾液などで澱粉の一部を分解します。胃では胃液によりタンパク質の一部を分解し、その他、さまざまな生化学的な処理を行い、最終的に食品の栄養素は腸で吸収されるわけです。また腸には必要な栄養素の吸収のみではなく、不必要なものを排出する働きもあります。これらの一連の消化吸収、すなわち代謝機能が正常に働かない場合、人は肥満になるとジュディ・マゼル氏は考えました。

より詳しく説明しましょう。たとえば、肉類などのタンパク質を消化するために使用される消化液は酸性の性質をもちます。逆に米などの炭水化物を消化する消化液はアルカリ性の性質を持っています。つまり、タンパク質と炭水化物を同時に食べると、酸性とアルカリ性の消化液が同時に分泌され、中和反応起こし、消化の作用を阻害してしまいます。そして、消化が十分に行なわなければ、腸内に長くとどまる食品が増え、結果的に排泄作用に弊害をもたらすと同時に、腐敗物から出る毒素によって腸内環境が悪くなり、肥満を含む代謝障害につながってしまうわけです。

これらの太る悪循環をとめるためには、体の酵素の働きに合わせた（働きを阻害しない）適切な食事の組み合わせでの食事法を実行しなければなりません。その適切な食べ合わせの実践こそが、ビバリーヒルズダイエットなのです。

ダイエット開始1週間～新鮮な果物で体内環境の改善を行う～

ダイエット始めた1週間は、活きた酵素を豊富に含む果物を集中的に食べることで、体内環境を整えます。

具体的には次の食品のみを食べるようにします。

1日目：パイナップルと就寝前にバナナ2本
2日目：パパイヤのみ
3日目：パパイヤとパイナップル
4日目：スイカのみ
5日目：朝食にバナナ2本、昼食に干しアンズ230g、それ以降はブルーベリー
6日目：干しスモモ230g、昼食にはイチゴ、就寝前にバナナ2本
7日目：スイカのみ

食べる量に指定がない場合はいくら食べても大丈夫です。また、指定されている食べ物であれば間食しても構いません。ただし、違う果物を食べる場合は2時間以上の間隔を空けるようにしてください。

ダイエット開始2週目～脂肪を燃焼させる体作り～

ダイエット開始2週目は体内の脂肪を燃焼させる体内環境を作っていくことが最大の目的となります。この週からは果物だけでなく、他の食べ物を取り入れます。

2週間目の食事は次の通り

8日目：朝食に干しスモモ230g、昼食にイチゴ、就寝前にレーズン230g
9日目：ブドウのみ
10日目：ブドウのみ
11日目：朝食にパン230g、就寝までにトウモロコシ3本
12日目：パイナップルと就寝前にサラダ（米酢、ゴマ油、ニンニクとショウガのみじん切りを混ぜたドレッシングをかける）
13日目：リンゴ、就寝前にベイクドポテト
14日目：パパイヤのみ

ちなみにドライフルーツを食べる場合は、1時間水に浸したものを食べるようにしましょう。また、果物以外の食べ物を食べる場合は、食べる間隔を3時間空けるようにしてください。

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