香りでダイエット―好きな香りでむくまない、太らない体になる(池田書店)/佐々木薫著
評価:★★★☆☆
香りでダイエットといえば、代表的なものはグレープフルーツなどの柑橘系の香りです。食欲が抑制されたり、交感神経が刺激されたりといった研究結果が、さまざまな団体から発表される度に”○○の香りでダイエット”的な情報が何度も巷にあふれました。しかしこの手の話を私はあまり信用していません。なぜなら、柑橘の香りで痩せるほど食欲がなくなるのならば、柑橘を育てる農家さんやそれらの集荷場で働く方々が食欲不振で困っているはずだからです。そんなことはありませんよね。そういった意味では本書における”理屈”の部分には承服できない箇所が多々あります。しかし、全体としての流れる”様々な香を楽しんでリラックスしましょう”という著者の主張には大いに賛同します。ストレスは食欲の起爆剤になりえます。そのストレスの解消を積極的に行う姿勢は決してダイエットにマイナスにはなりません。そのための様々なアイデア(香りの楽しみ方)は本書にはたくさん詰まっています。香りで痩せるというより、香りでダイエットしやすい環境作りをするといった視点で読めば、よい結果につながることでしょう。