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Dietguide:Tetsuya Kawaguchi

南雲式アンチエイジング

【南雲式アンチエイジング】評価・寸評.jpg

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更新日 2013-03-20 | 作成日 2007-11-18

■■ 南雲式アンチエイジングのダイエットガイド的解釈 ■■ (執筆:河口哲也)

基本的にはアンチエイジングのお話なので、ダイエットとは直接的な関係は少ないのですが、アンチエイジングの前提の一つに肥満解消があり、かつ、そのための方法論も論じられているという点で、南雲式アンチエイジング(50歳を超えても30代に見える生き方)はこのサイトで取りあつかてもよいと考えました。

加えて南雲先生は「空腹が長寿の秘訣」であるというメッセージを強く発信されており、この考え方はダイエットに役に立つ空腹の解釈の一つとして、極めて有用であるとの考えから100選にも選んでいます。

私たちは、物事に対して独自の解釈(考え方、価値観、意味づけ)を持つことがしばしばあります。

ジョギング200.jpgたとえば、「あなたにとってマラソンとは何ですか?」とマラソンに対するその人の解釈を尋ねた場合、ある人は「趣味」や「生きがい」とポジティブに答えるでしょうが、その一方で「苦行」や「拷問」といったネガティブな解釈を答える人もいるはずです。

前者と後者、もしマラソンに参加するチャンスが同じくらいあったとしたら、どちらがより多くのマラソンに参加するでしょうか?当然、前者です。

同じように「空腹」を「長寿の基本」「健康の秘訣」と解釈している人と、「空腹」を「苦痛」「みじめさの象徴」と解釈している人がいるとしたら、どちらがより空腹に耐えることができるかは自明です。
そういう意味で、それが正しいかどうかは別として、南雲先生のメッセージはダイエットにも極めて有用であると考えます。

話はダイエットからちょっとそれますが、南雲式アンチエイジングの全体を見た場合、何をやるべきか以前に、南雲先生の考える「そもそも論」が刺激的で、かつ同感できるところが多々あります。

例えば糖尿病の解釈。南雲先生は、糖尿病は砂糖のような血糖値を急激に上げる食べ物を食べ続け、脂肪が溜まりすぎた人の適応現象だと説明します。つまり、その人がそれ以上太らないようにホルモンの効きを悪くして、最終的には尿から糖を排出している体の努力や配慮なのだと。

私も、講演会などでⅡ型糖尿病について語るとき、戦闘機パイロットの緊急脱出を比喩に使います。機体のコントロールができなくなったとき、パイロットが機体を捨てて座席ごと飛び出す脱出のことです。

本来、糖は人にとって有用なエネルギー源としてある程度あった方が良いものです(必須性はありませんが)。しかし、その糖を摂り過ぎ、エネルギーとしての処理が追いつかず、このままいくと生命の危機だと体が判断したときに、糖の緊急排出方法として、尿への排出ルートが開くのだと説明します。そうすることで、しばし延命できるのだと。

ただし、パイロットの緊急脱出と同じで、一度ハッチが開いてしまったら、そのあと強引に無人の機体を飛ばし続けるためには外部から機体をコントロールする必要があります。人で言えば、外部からホルモンを投入しなければならない状態です。

りんご200.jpg南雲先生の野菜と果物に対する解釈もまた刺激的です。そもそも果物は自分の種を食べられることによって拡散させたいために甘くなって人に“食べられたがっている”が、野菜は逆に“食べられないように”アク(えぐみや苦み)を持ていると解釈します。だから野菜を食べるときは、茹でるなどして毒素を出すべきなのだと。

このことについては、野菜は、アクを減らすためにこれまで人により品種改良が続けられ、レタスのような生で食べることができる葉野菜も開発され、すでに多くの野菜は“食べられたがっている”し、そもそも論で言えば、果物だって品種改良前は決して今の果物みたいに甘くはなかったと反論したいところです。しかし、「その結果、農薬なしでは栽培できなくなった」と続けられては、そうかもしれん…と久しぶりに考え方を改めさせられました。

その他にも卵や麦芽のプリン体もそれらが食べられないための“毒”と解釈されていたり、ガンは延命のための救世主であると解釈されていたり、南雲式アンチエイジングには賛否は別として考えさせられるテーマが盛りだくさんあります。


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