世界の10人に1人が運動不足で死亡している!?
2012年7月19日に、ロンドン五輪を前に英医学誌ランセットに世界で10人中1人が運動不足に起因する疾患のために死亡しているという調査結果が発表された。そして運動不足は喫煙や肥満に匹敵する危険要因だとして、各国の厚生当局に対応を求めているそうだ。
ハーバード大学の研究チームの調査によれば、運動が不足になると冠動脈性心疾患や2型糖尿病、結腸がん、乳がんの死者が増え、2008年の死者は世界で530万人を超えた。運動不足の割合を世界で10~20%減らすことができれば、年間の死者数は50万~130万人減少し、世界の平均余命は1年近く延びると試算している。
世界平均でみると、成人の3分の1、青少年の約80%が運動不足による疾患の危険が高まっています。特に15億人以上の成人が心疾患や糖尿病、特定のがんにかかる危険が20~30%高まっているそうだ。
また運動不足の程度は国によって大きな差があることも判明した。運動不足の程度が最も低かったのはバングラデシュの5%、最も高かったのはマルタの71%です。傾向としては国民の所得が高いほど運動不足になりがちだった。さらにほとんどの国で年齢が高くなるほど運動不足の人が増え、女性の運動不足は34%と男性の28%よりも多い傾向にあった。
研究チームでは、運動不足を「パンデミック(世界的大流行)」と認識し、感染症の大流行と同様の対策を講じる必要があると指摘している。
参考
【CNN】世界の10人に1人が運動不足で死亡、喫煙に匹敵する危険
(2012/07/22)
執筆:比嘉 武詩
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